2013年7月28日日曜日

天天有喜 2013 -- キャラクタであらすじ


この夏(2013年)大ヒットしたテレビドラマが

天天有喜 2013

です。まだ、見ていない人はとっとと見て、大笑いしてください。

このページでは、このドラマのおもなキャラクタを振り返りながら、だいたいのストーリーを振り返ってみましょう。


まず語るべきは五魔の五人の面々でしょう。妖界(妖怪世界)を統率しているのがキツネ大王ですが、この地位を奪おうとしているのがヒキガエルの金不唤です。

金不唤を演じているのは、谭耀文という人です。《雪山飞狐》 2006  で粘着質の悪党・田归农を演じた人だと言えばわかる人はわかるでしょう。

あれこれ多くの理由はあるのですが、田归农がどうにも煮え切らないおかげで、《雪山飞狐》 は何ひとついいところのないドラマになってしまいました。

この金不唤も相当に粘着質で優柔不断なのですが、谭耀文が悪党を演じると、ついついこういうタイプになるようです。《雪山飞狐》 とは異なり、このドラマでは逆にその粘着質がお笑いになっています。

まずは九妹(穆婷婷)をお嫁さんにして、正式に妖界大王の地位に就こうとするのですが、九妹には見向きもされません。あれこれ工作はするのですが、九妹が危機に陥ると九妹を救ってしまったりします。

金不唤には四人の手下がいます。こいつらは、いつもドジばかりしでかして、まるでタイムボカンシリーズの悪党三人組であるかのように、ぼくたちを笑わせてくれます。


知画と文琴
手下の一人である知画(蛇精--方数真)は、金不唤に惚れていて、金不唤もまんざらではないようです。妖界大王になったら、お前を正妻にしてやるというようなことを言っています。

知画に惚れているのが文琴(蝎子精--邓捷)で、彼は知画に「金不唤は腹黒いやつだから信用なんかしちゃいけない。お前のことを本当に愛しているのは俺だけなんだ」と迫りますが、知画にはまったく通じません。

玉书
玉书(蜘蛛精--刘娜萍)は色恋沙汰には興味がないようで、せっせと働きますが、やっぱりあまり役には立ちません。この子の役どころは 《还珠格格》 の范冰冰みたいなところがあります。

ドラマがだれそうになっても、きれいな顔でもたせてしまうみたいな、そんな感じです。刘枫と九妹が結婚した後、玉书は刘家にお手伝いさんとして乗り込みます。両手を腰に当てシャカシャカ歩く様は見ものです。

莫棋
一番の下っ端が莫棋(蜈蚣精--陆昱霖)です。こいつは、気はやさしいのですが、金不唤が命の恩人なのでたてつけません。

しかし、八姐·を助けてしまったりして……。ついにはなんと……、さらにはなんと……というお話は、内緒にしておきましょう。



9妹と大王
キツネ大王(倪齐民)は、妖界を牛耳る大王でもあります。彼には9人の娘がいるのですが、一番のお気に入りは、とびきりわがままな末っ子の9妹です、

999歳の誕生日を迎えたキツネ大王は、引退して9妹に跡を継がせたいと考えています。そこで開催されるのが、比武招亲(お婿さん選び武術大会)です。

8姉と9妹
比武招亲に優勝してしまうのは,もちろん金不唤ですが、9妹はヒキガエルの金不唤なんて大嫌いです。そんなわけで9妹は、刘枫との偽装結婚に踏み切ります。

もともとこいつらは人間の姿をして暮らしているわけですが、服装とかお屋敷とか、やっぱり何やら怪しいわけです。

そこで、結婚式や何やらで刘家の人々とおつきあいするときは、より人間らしく化けるところなどもお笑いどころのひとつになっています。

9妹と一番仲良しなのが8姐(陈紫函)です。医術の研究に熱心な2姐(陈秀丽)も、ドラマのなかであれこれ活躍します。大王が9妹ばかり可愛がるので、いつも9妹に反発するのが7姐(徐申东)です。

红玉卿
この4人が独身で、ほかの亭主持ちの5人はあまり出番はありません。また、7姉が70后ふう、8姉が80后ふう、9妹がいかにも90后ふうであることは、関連記事でも書きました。

あと、キツネ一家の大臣というか召使いである红玉卿(宋达民)にも、ちょっと注目しておきたいと思います。


ところで、キツネ大王一家の9人の娘軍団とはいったい何なんでしょう?

2姐
中国の明代には、民間で語り継がれてきた物語の多くが書物として成立します。日本での有名どころは、たとえば 《西遊記》、《三国演義》 でしょう。あるいは、《封神榜》 も、そのひとつです。

《杨门将》 という杨家の戦いの物語もそのひとつなのです。とりわけ杨家の女たちの戦いを描く物語が 《杨门女将》 と呼ばれ、多くの京劇や映画やテレビドラマになっています。

7姐
昨年(2012年)、《杨门女将之军令如山(女ドラゴンと怒りの未亡人軍団)》 という映画が日本でも公開されたようです。広告に騙されて見ちゃった人もいるかもしれません。

この映画の制作はジャッキー・チェンなのですが、この人がいかに映画とかドラマとか、そういうことが何もわかっていないということが、よくわかる映画でした。

ジャッキー・チェンなんてどうでもいいのですが、《天天有喜》 の9人娘は 《杨门女将》 を意識していると思われます。


刘枫とママと9妹
9妹の相手役が貧しい木こりの刘枫で、眼の見えない母を手厚く面倒みる孝行息子です。演じる陈浩民は。主役はすっかり9妹にまかせて、このドラマではすっかりリラックスしています。

刘枫の母が刘张氏です。結局、灵珠のおかげで目は見えるようになるのですが、このばあさまの曲者具合が、なかなかはらはらどきどきさせてくれます。

泰山(钟久夫)は、小動物を捕まえて暮らしている猟師です。泰山も刘枫も、お互いに山の中で仕事をしているわけで、この二人は義兄弟です。

金不唤とは別に、ドラマを盛り上げてくれる小悪党が张大牛(田重)で、彼は刘枫の表哥です。この人の奥さんが玉娇(周家怡)です。

9妹と偽装結婚した刘枫は、大豪邸に住むお大臣になります。张大牛と玉娇の夫婦は、まんまと刘家の管理人となって、刘家の財産を奪う手立てをあれこれこうじます。

この二人の財産強奪作戦は、はたして成功するのでしょうか?



“仙”の世界に属するのが、兔儿神(陈威翰)と雁山(周明增)です。

兔儿神はうさぎの精が仙神に昇格したおかまで、9妹の守護神的な役割を担います。雁山は、刘枫のパパの形見である斧の中に住んでいる斧头神で、こちらは刘枫の守護神的存在です。
9妹は、何度か重大な危険に見舞われます。しかし、その度に9妹の分身が飛び出してしまい、したい放題のいたずらをしでかします。その度にさんざん手こずらされるのが兔儿神です。

刘枫は9妹という狐狸精と運命的な出会いをするわけですが、実はまったくの偶然というわけでもありません。なぜかというと、父譲りの斧の中に住んでいる雁山は、実は2姉と深い関係があったのです。

この雁山は、なぜかローマ兵の格好をしています。


《天天有喜》では、こんなメンバーがてんやわんやの大騒ぎを繰り広げます。特に出来がいいというわけではありませんが、笑えればそれでいいでしょ。


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